マナラ 子供たちが待ちかねるクリスマスのお菓子

ドイツやスイスの国境近くにアルザス地方があります。
第一次大戦、第二次大戦とドイツになったりフランスになったりしたので、独自の文化を育んでいる地方です。
この地方には12月に入ると子供たちが楽しみにしているおやつがあります。それがマナラなのです。
12月6日の前夜に子供たちは長い靴下を枕元にかけておきます。

私がブザンソンというアルザス地方から1時間の田舎町にいた時、階下のデフォルジュ家の次女のマリエンヌちゃんは

「まこ。私の靴下の中にマナラがはいっていたのよ。」

大喜びで一階上の屋根裏部屋に住む私に開口一番に知らせに来たことを想い出します。
サンニコラの日に一年間お利口にしていた子供には靴下の中にこのマナラが、悪い子には人参(炭もある)などが中に入っているのです。
この時期はパン屋さんのショーウインドーにはマナラがいっぱいです。ブリオッシュ生地に切り込みを入れて小さなぼうやを作り、目にはチョコレート(またはレーズン)口にはアーモンドをつけて作ったパン菓子でパン屋さんはこの日は一日中マナラ作りで大忙し。

 

クリスマスが近くなると遊園地のようなメリーゴーランドなども出ます。

聖ニコラウスは子供たちの守護聖人であります。この日に聖ニコラウスに変装した人がロバに乗って街を練り歩きお菓子を配る習慣があります。デフォルジュ家とは、毎年アルザス地方のクリスマスマーケットに行き、ヴァンショー(温かい香辛料入りのワイン)を飲みながら暖をとって、クリスマスのオーナメントを見たりメリーゴーランドにマリエンヌちゃんと乗って楽しんだものです。

子供たちはクリスマスと同じくらい楽しみにしている日(サン・ニコラ)でもあるのです。

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