「マコ~。イースターエッグをたくさん見つけたよ。」
そう。今日はイースター。
この日は子供たちが教会に行っている間に、私がイースターエッグをお庭に隠すのが習慣となっていた。
教会から帰ってきた子供たちはゴベッティ家のお庭に向かって一目散に走り出し、隠してあった卵を探し回った。
お庭は季節のお花がたくさん植えられていて、広々としていた。
私はこの家の屋根裏部屋を借りていたが、大家さんであるゴベッティ家の娘さんの3人のお子さんたち(孫)も1ヶ月に一度は遊びに来ていた。
たまにお庭で午後のティータイムをする時は私もよく呼ばれた。そしてお孫さんと一緒におままごとをしたり近くの公園に行ったりした。
今日はゴベッティー家のイースターのお祭りである。
復活を祝って子羊の香草焼き、卵料理、そしてデザートを作るために朝早くからマダムゴベッティは腕をふるって作っていた。
フランスの春の伝統料理でもあるジゴダニョー(Gigot d’agneau)子羊のもも肉の塊を買ってきて、上にパン粉、にんにくとパセリ、ローズマリーのみじん切りをよく混ぜて上からかける。オリーブをたっぷりとかけローズマリーの枝をのせて、オーブン焼き(又は網でグリル)をする。
ローズマリーの香り高いアニョー(子羊のもも肉)はゲランドのお塩とマスタードを漬けて食べると最高だ。
ゴベッティ家ではこの子羊の香草焼き、アンダルシア風じゃがいものオムレツ、そしてデザートにはクレープを食べるのが定番であった。この仔羊のもも肉をグリルして切り分ける。そしてみんなのお皿にのせ振る舞うのはお父さんの役目だった。
お皿にのった塊の肉を頬張りながら、みんなとワインを飲み、春の訪れを祝う。
イースターはクリスマスと同様大きなお祭りだ。クリスマスは12月の寒い時なので室内だが、イースターはぽかぽかと温かくなり始めた頃であるので、お庭を開放して、みんなでグリルパーティをすることが多かった。
今日は子羊のローストはできなかったが、マダムゴベッティが家族のためによく作っていたアンダルシア風オムレツを作ってみた。
これは油で揚げたポテトと玉ねぎを下に敷く。上にベーコン、ほうれん草、プチトマトなどをのせて、エメンタールチーズ、オレガノをかけて卵を上からかける。220度のオーブンに入れて35分。
(上の写真は揚げたジャガイモ、ベーコン、玉ねぎをグラタン皿にしいたもの。下は卵、グリュイエールチーズとオレガノをかけてグリルしたもの)
これをテーブルの真ん中にのせて、家族で分け合って食べる。子羊の料理と共に卵料理はイースターの時の定番料理でもある。
イースターの時は復活を祝って、幸せを運ぶとされる金色のうさぎと、多産の象徴の卵型のチョコレート。ショコラの消費量が、クリスマスに次いで年間で2番目に多いと言われる。
待ちに待った春の訪れと共にこの日を境にして日増しに温かくなってくるので、庭いじりをしたり、散歩に出たり、バーベキューをしたり。今まで閉ざされていた人々の心もうきうきと明るく開放的になってくるのです。
下の写真はイースターの時にかけるテーブルクロス。パリのアンチックショップで買ったもの。(Rue Paradis)
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