「うわー。美味しそうなグラタン!」
マカロニグラタンは日本でアレンジされたものかと思っていたら、そんなことはなかった。
サボア地方のレストランで注文したグラタンにペンネリガーテ(パスタ)の入ったお料理がでてきた。グラタンと言っても大きな長方形の耐熱皿に黄金色に焼き色がついたグラタンがこんもりと盛り上がっている。それをボーイさんがレードルで豪快に皿上に盛り付けてくれる。
熱々のグラタンの上に硬質のトムドサヴォアチーズをチーズグレーター(四面のチーズ卸し)でたっぷり削ってくれる。
私の住んでいたフランス東部サンクロードから車でさらに南東のシャモニーの方に向かって1時間近く走るとアルプスの山々に囲まれたサボア地方に入る。スイスに隣接した風光明媚なところで、まるでハイジに出てくるような広大な牧場、雄大な山の景色をバックに良質の牛を放牧している酪農家が多い。
(サボア地方ののレストランにて)
シャレー風山小屋や古い農家をイメージして建てられたレストランが多く、フォンデュやタルティフレット(ジャガイモとチーズ)などチーズを使った郷土料理が有名だ。
酪農製品の豊富なサボア地方はもちろんグラタンでも有名だ。グラタンの発祥の地でもある。
そもそもグラタンというのはがグラティネ(こんがり茶色に焦げ目をつける)からきている。
お皿に盛り付けられた熱々の黄金色に焼けたグラタンを美味しそうに頬張る。そのチーズの香ばしくとろけていく食感が忘れられない。
周りを見渡すと隣の人は、サボワ地方のパスタ(そば粉で作るのグラタン クロジフレット)を試食していた。
雪がよく降るこの地方で外は凍てつくように寒いのでグラタンが身にしみて美味しく感じられるのだ。サボア地方の白ワインといっしょに嗜みながら、アルプス山脈を眺め、壮大な自然に囲まれながら食事をした。
今日はその時のレシピを再現しながら、
ペンネリガーテを使って上からベシャメルソースをかけ、サボア地方のチーズがなかったので、隣のジュラ地方のコンテチーズをかけた。コンテチーズならではの芳醇な香りがより一層グラタンを濃厚な味にさせてくれた。
アルプス山脈とはほど遠いが、我が家の屋上から山梨方面を眺めると遠く彼方に富士山が見える。
今日は、グラタンを食べながら日本のアルプスを眺め、サボア地方のレストランにいるような(笑)雰囲気で郷土料理を楽しんだ。
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