マダムゴベッティと午後の紅茶

★ヨーロッパに滞在中の写真がすべてあるわけではないので、もう少しイメージを膨らませようとイラストも加えることにしました。

稚拙な絵ですが自分のイメージをイラストで描き出せればいいなぁ・・・と思ってこれから少しずつ練習しながら描いていくことにしますが、だんだん上手になっていくといいです(笑)

 

マダムゴベッティは一番先にブザンソンで下宿したときの最初の下宿のおばさんでした。

ウイークディは、ブザンソン大学に通っていましたが、土曜日や日曜日は講義がなく休みなので、よく午後の紅茶に誘ってくれました。

ゴベッティさんの部屋に入ると、すぐにリビングルームがあります。そこにはグランドピアノがあって、大きな丸いテーブルが置かれてありました。

彼女はドビュッシーが好きなようで、よくポロンポロンと弾いていました。

「暇なときはここで弾いてもいいわよ」

とても親切なマダムで、まるでゴベッティ家の娘みたいな感じで私のことをかわいがってくれました。

彼女の作ってくれたタルトは、ほとんどお庭で取れた果物を煮て、コンポートにした物を上にのせていました。

 

 

「今日は旬のミラベルのタルトよ」

フランスでは今頃の季節は、クリ、洋梨、ブドウなどが一般的ですが、中でもミラベル(mirabelle)という西洋すもものような果物も短期間ですが出回ります。

 

ミラベルとはスモモの一種で、梅ほどの大きさを持つ、甘酸っぱくて美味しい秋の味覚の果物です。

日本のソルダム(西洋すもも)みたいな色で梅くらいの大きさで中は黄色くてとてもみずみずしい。

 

私の住んでいたブザンソンでもミラベルの産地とあってたくさん市場に出回っていました。
栄養価も高く、ビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富でなのでヘルシーでもあります。
また生で食べるのが一番なのですが、ちょっと水分が多いのですがタルトにもできるのです。

 

ミラベルはフランスではタルト、クラフティといったスイーツによく利用されていますが、ジャムやコンポートとしても人気です。
また熟すのが非常に早く、収穫したらすぐ食べないとならないのです。杏にもちょっとにていて、甘酸っぱいので、少しお砂糖を加えて軽く煮て、水分を飛ばしてからタルトにのせていました。

マダムのホームメイドのミラベルのタルトはとっても美味しかった。

滞在中よくティータイムに呼んでくれたので色々な手作りのお菓子をいただきました。

これから、少しずつマダムの家庭菓子・料理を紹介していきたいと思っています。

 

 

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