フランスには、もう一つ一年の運勢を占うお祭りがあります。それは、 ２月２日のシャンドルール（Chandeleurと呼ばれるキリスト教の祝日でろうそくの光の祭典を意味するラテン語)です。
この日は家庭でクレープを焼いて食べるのが習慣です。街では、卵、牛乳などを入れて簡単にできるクレープの粉が売り出されます。
スーパーの店員さんがクレープを焼く専用のフライパンやホイップクリーム、クレープ生地などを並べ,
「今日はクレープの日よ！」と大声を高く張り上げています。
よく使われているのが、ティファールのクレープパン
家族でクレープを焼いたり、子供たちは、友達を家に招いてクレープを作ります。一人づつ順番に、左手にコインを持ち、右手だけでフライパンを高くあげてクレープをひっくり返すというゲームをします。
上手にひっくり返せればその年、金運がいいと言われています。
失敗して床に落としてしまう人、クレープがフライパンにくっついたままひっくり返らない人、きれいに両面きつね色に焼ける人と様々です。
「やった。きれいにひっくりかえったよ。今年は金運に恵まれるよ。」と子供たちはクレープ作りで楽しそう。
どんな風にクレープを食べているのかというと、グラニュー糖をパラパラとクレープにかけたり、またその上にレモン汁を絞って食べたり、ジャムやヌーテラ（チョコレートペースト）を塗ったり。フランスのクレープは少し分厚くて大きく、もっちりした感じです。
またクレープと一緒にシードルと呼ばれるりんご酒を飲みます。ほんのり甘酸っぱいシードルとクレープの相性は抜群です。
ブルターニュ出身のローランスによると、フランスの家庭の主婦はきたるべき一年のお守りと、昨年の悪事を取り払ってくれると、一枚目のクレープを食器棚の一番上に置いておくのだそうです。
Chandelle（シャンドル）はろうそくという意味であり、クリスマスから４０日目に当たる２月２日に聖母マリア様がイエスを神殿に奉献する際にみんながろうそくを持って、参列をしてお祝いをしたことが由来です。
ろうそくからでる「光」は黄金色をして、太陽を意味し、丸い形は幸福の象徴。そんな意味から丸くて黄金色のクレープを食べる習慣ができたとか。
是非皆さんも今年一年の幸運を祈って、クレープ生地を片手でコインを握り締め、右手でフライパンでひっくり返すゲームに挑戦してみてね。
シャンドルール（クレープのお祭り）は本来は2月2日に行われるイベントですが、その日、日本では恵方巻きを食べる習慣があるので今日アップしました。
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