クリスチーヌはカフェが大好きだ。
朝、カフェのテラス席に座って外の空気を吸いながら、カフェオーレを飲む。
ここにいて陽の光を浴びるだけで、気分が晴れやかになるのだ。
大学で友達と意見が合わなくてむしゃくしゃしている時やうまく論文が書けないときなど、ストレスがたまったときは部屋の中に閉じこもっていると余計ストレスがたまるのでカルチエラタン(学生街)の地元カフェを利用する。
パリジェンヌはお気に入りのカフェに行くのが好きだ。
そこでいつもの顔見知りの人たちと他愛もないことを話したり、息抜きをするのである。
少しリッチにしたい時はプティデジュネ(朝食)をとったりする。
朝食と行っても、タルティーヌといって、バゲット・バター・コンフィチュールで4ユーロくらい、そしてカフェオーレである。
簡単な朝カフェであるが、もう少し豪華にしたい場合はそれにクロワッサン、パンオーショコラ、そしてオレンジジュースなどがある。また卵が食べたいときは、ウフ・アラ・コック(半熟トロトロの卵をカリカリに焼いたパンと共に)を頼む人もいる。
わりとかんたんである。
馴染みのギャルソンに笑顔で注文する。
テラス席は光が満面に当たるし、行き交う人々を見ていると、穏やかな気分になってくるのである。
ギャルソンが、温かいコーヒーを運んで来て、さっと彼女の前に置く。
香りの良いカフェオーレにバゲットを浸しながら食べる。
そんな気持ちのいい朝に静かな時間が流れる。
そこで、人生をリセットするのである。
コーヒーカップを掴んで、往来の行き交うパリジェンヌたちの姿を眺めながらカフェオーレをすする。
その雰囲気と一緒に口の中に広がる、コーヒーの香りでほっと一息つく。
私自身は、クロワッサンのサクサクのパイ生地をほおばりながら食べるのが好きだ。
やっぱりパリの朝はクロワッサンがいい。
「美味し~い」
長く居座っていてもギャルソンは、何も言わないし、隣の席の人は新聞を読んでいたりする。
若者はイヤホンをつけながら、好きな音楽を聴いている人も多い。
犬を飼っている人は散歩がてらにカフェによる。
自分のペースで生きられるから最高の場所である。
ストレスなんか忘れて、楽しいことだけを考えよう
そしてまたクリスチーヌの新しい一週間が始まるのである。
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