
6年前だったか、パリのノートルダム大聖堂が激しく炎上している映像を見たときは絶句したものだ。
こんなことがこの世に起こること自体信じられない気持ちでテレビを見ていた。
私は敬虔なクリスチャンではないが、昔サンジェルマンのancienne Comedieに住んでいた時、サンジェルマン通り~ソルボンヌ大学~サンジャック通り~プチポン橋を渡る。するとシテ島があり右側にノートルダム大聖堂があった。
家から徒歩15分で行ける距離だったので、散歩がてらによく行ったものだった。
ミサを聞くというより、オルガン音楽を聴くのが好きだった。
ノートルダム大聖堂の中でパイプオルガンの神聖な音楽が鳴り響く。
中世ヨーロッパを代表する様式のゴシック建築、美しいステンドグラスのバラ窓などに囲まれ、神々しい音が高い塔まで鳴り響く。
ノートルダムの昔のパイプオルガ二ストの中には、マリーアントワネットのチェンバロの先生もいたとか。
木製の長椅子に座って、静かに聴くオルガンの響きは不思議な力をもっていた。
私はカトリック信者ではないが、そっと身をかがめてお祈りをすると身が清まるような気がした。
ノートルダム大聖堂はどこの教会よりも深く輝きを見せ、またその神秘性に魅了されたものだった。
中でもチェンバロ協奏曲第5番ラルゴをパイプオルガンで聴いたときは本当に感銘したものだった。
最近になって、チェンバロの曲だがピアノでも弾けたらいいのになあ。と思っていたら、簡単にピアノで弾ける楽譜を見つけた。ピアノの音色とはちょっと違うが、メロディは同じなのでなんとなくノートルダム大聖堂できいた曲と相まり、崇高な気分になる。
やっぱり、バロック音楽はいい。
これからも簡単なバッハの楽譜を見つけて、ピアノで弾けるようにしましょう。
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