
ノルマンディは林檎の名産地とあって種類が豊富だ。
レネット種、サンクレール種、ゴールデン、エルスターなど。。。
この土地の人は、市場にカートを持っていき、10kgくらいたくさんカートに詰め込んで買っていく。家のカーブ(地下蔵)に貯蔵できるので、長期間保存も可能だ。
ノルマンディは気候的にブドウの栽培に恵まれていないためワインができない。その代わりに発達したのがシードル(リンゴのお酒)だ。
シードルはワインの代わりに、そしてカルヴァドス(リンゴのブランディ)はコニャックの代わりに飲んでいる。
そしてカフェではカフェ・カルヴァというのがある。エスプレッソの横に小さなグラスにいれたカルヴァドスがついてくる。これをコーヒーに入れて飲むのだ。香りがよく、とても人気のあるコーヒーだ。
そしてポモーというのもあって、リンゴ果汁とカルヴァドスを合わせたちょっとスイーティーなアペリティーフである。
カルヴァドスは、コニャック、アルマニャックと並ぶフランス三大蒸留酒の一つだ。またノルマンディ風タルト(Tarte Normande)、りんごを丸ごとパイ生地で包んだブールドロ(Bourdelot)、りんごをキャラメリゼしカルヴァドスで香りづけたノルマンディ風クグロフ(Kouglof Normande)などもある。
ノルマンディのようなリンゴができたらいいなと思い、10年位前からリンゴを育ているが、一本の樹なのに今年は20個くらいなったので、青天の霹靂である。
今育てているのは温暖な気候でも育てられる暖地つがるという品種だ。病気にも強く、一般よりも2週間も早く収穫ができて育てやすい。
9月ごろの津軽リンゴ
赤く色づき食べごろ
昔ノルマンディの修道院に行った時のことを思い出す。
シスターたちは奉仕と祈りのほかに、修道院を維持するためにコンテナ一杯になるんまでリンゴの収穫をしていた。そして摘果リンゴを搾汁工場で圧縮してシードルを作るのだ。このシードルを製品化してその収益が修道院の維持費に充てられるのだそうだ。
またリンゴ農家では、たくさんのリンゴを一つ一つ摘果するのは大変なので、りんごの樹をゆすってふるい落とす。落ちたものを拾い小さく砕き大鍋で煮詰め、その汁をしぼる。ジュースにしたり、もっと煮詰めたものをシロップにしてアップルサイダーシロップとして製品化している過程を見学させてもらった。
りんごはスイーツにもできるし、お料理にも使われるし、このようにジュース、シードル、カルヴァドスなど用途が広い。
我が家では今年は鳥に食べられないように網をかぶせたり、病害虫の予防のため袋をかぶせたり、細目に有機肥料を上げたりして、大変だった。
でも、やっと実った林檎。
この貴重な20個の林檎でさあ、何を作ろうかな。
いろいろなものを作ってみよう。
楽しみである。
















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