バッハ そしてももちゃんと。

  私がクラシックに目覚めたのは、思いもよらぬEさんの影響だった。仙台の大きな病院長の娘である彼女は外科医の父親の影響を受けて、小学校の時からバッハを聞いていた。

高校時代彼女から 「この曲いいわよ。」と勧められて、初めて耳にしたのがグレン・グールドのゴールドベルク変奏曲だった。

私はこの曲を聴いたときその崇高さに圧倒させられ身動きできなかった事を想い出す。

なんて素晴らしい曲なんだろう。

それからというものバッハが好きになった。

彼女曰く 「心臓外科医クリスチャン・バーナードが1967年世界初の心臓移植手術をケープタウンで成功させたとき、手術室に流れていたのはまさにグールドのゴールドベルク変奏曲だったのよ。」と。

暮れに近づき、リビングルームの CDを整理していたら、そんなグールドのアルバムが出てきた。

なつかしくなり思わず手に取り、再び聴き始めた。
平均律クラヴィーア、フーガの技法、インヴェンションなどなど。

仕事から帰ってきて、ストレスがたまっている時も、ももちゃん(愛猫)と戯れながら、この曲を聴くと、すーと疲れがとんで不思議といやされる。

本当にいい曲だ。

来年からは、少しバッハが弾けるように、ピアノでも習おうかな。

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