エレーヌとプルーンのタルトを作る

フランス東部アルザス地方では、初夏から10月上旬まで、プルーンが市場にたくさん出回ります。

旬の時にたくさん市場で買うか、家庭でも至って育てやすいので、家のお庭から採ってきて、大きな鍋でぐつぐつと煮てジャムやコンポートにして瓶につめたりしています。秋晴れの美しいとき、アルザス地方コルマールに実家のあるエレーナの実家に遊びに行った時のことです。

中庭のプルーンが完熟していて、もう収穫しないとぽろぽろ落ちてしまうというので、エレーナといっしょに梯子に登ってプルーンを収穫したことがありました。

二人で梯子に乗って、摘果のための剪定ハサミを使い、ちょきんちょきんと一粒づつもぎ取っていきました。

籠の中にいっぱいになると、早速お庭で採れたプルーンを使ってお菓子作りを二人で始めました。

摘み取ったばかりのプルーンを二つに割って種を取ったものにお砂糖をまぶします。

オーブンプレートの上に市販の冷凍パイ生地を直接載せて、その上にプルーンをのせます。上から砂糖とシナモンパウダーを混ぜたものをふりかけ、200度のオーブンで40分焼く。これはTarte aux quetschesといって アルザス地方の家庭では定番のスイーツです。

焼きあがると、リビングルームのテーブルにど~んとオーブンプレートごと乗せ、各自がナイフで好きなだけ切って食べるという豪快なものでした。ふんわりと泡立てた生クリームを添えると、それがなんともいえず素朴で美味しいのです。

フランス東部の冬は長くて寒い。野菜や果物も高騰するので、そのための備えとして保存食作りがすごく盛んです。

エレーヌの家の地下室にはずらーと果物のジャムやコンポート、野菜の酢漬けなどが並んでいました。

「冬はこれらの保存食を使っていろいろなお料理にアレンジするの。とても重宝だし経済的なのよ」とエレーヌ。

プルーンのコンポートは生のプルーンを20個くらい買ってきて、キビ砂糖をまぶし半日おく。弱火でとろとろと(今回はバーミキュラーの鍋で)40分くらい煮る。温かいうちに煮沸したボンヌ・ママンの瓶に詰めてふたをしてひっくり返せば出来上がり。普段は、ヨーグルトやトーストにつけたりしていますが、クレープやタルトの中に詰めて焼いたりしていろいろなデザートにして楽しんでいます。

エレーヌの中庭には、りんごとミラベル、サワーチェリーなどの果物の樹があり、収穫時にはエレーヌがよく呼ばれるのだそうです。

「食べる方はいいけど、捥ぎ取る方は本当に大変なんだから」

小言をいいながらも、エレーヌは楽しんで果物を収穫していました。

追記

★★★この20日間の間、ブログをお休みさせいただきました★★★

パソコンが作動しなくて、新しい機種に切り替えるのに時間がかかったこと、クレジットカード付きのキャッシュカードが5枚とも紛失し、再発行したこと、それに加え、自転車に乗っていて横断歩道を渡ろうとしたら、右から車が直進してきてよけようとして転倒し、ひざの骨を骨折しまったことなど。今は泣きっ面に蜂の日々を送っています(笑)

でも不幸中の幸いで今年から始めた色鉛筆で少しずつ(今は動けないので)絵をかいたり、ピアノを弾いたりして、今までできなかったファイルの整理なども始めました。お医者さん曰く全治3か月とのことでした。これを神様からの贈り物と思い、この動けない3か月をいろいろと思索を深めたりして有意義な日々を送りたいと思っています。

そんなことで今年もバタバタした年の暮れになりそうです。

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